精神分裂病(Schizophrenia)


症状

薬物療法:薬物名(商品名)

疾患の概要

妄想と幻覚,感情の異常,思考の異常,行動の異常,疎通性の異常,自閉性,了解不能の行為などの症状が観察される.

主な症状

  1. 破瓜型:子供っぽい馬鹿げた行為,感情鈍麻,意欲減退,思考の滅裂,精神運動興奮などがあり,青春期に発病し,徐々に人格欠陥状態となる.
  2. 緊張型:常同症,自動服従,カタレプシー,拒絶症,了解不能の奇妙な行為,乱打,走り回りなどがあり,若い年代に急激に発病する.
  3. 妄想型:妄想と幻覚(幻聴や体感幻覚)が著明.30〜35歳に発病率が高い.
  4. 単純型:社会性喪失,自発性喪失,自閉.怠惰となり放浪癖がある.幻覚,妄想は少ない.
  5. その他:偽神経症,分類不能型分裂病,分裂病後うつ病など

診断/臨床検査値

  1.  
  2.  

主な発症原因

中脳被蓋野から大脳皮質(前頭前野)へ当社しているドパミン作動性神経が中心的な役割をしている.

殆どの抗精神病薬がドパミン受容体に対する拮抗作用を示すこと,逆にドパミンを遊離し,再取り込みを阻害するアンフェタミンやメタンフェタミンが,妄想型の精神分裂病と似た症状を惹起することから,精神分裂病は,脳内のドパミン作動性神経が過剰に活動して生じるという「精神分裂病ドパミン仮説」が生まれた.最近,興奮性アミノ酸作動性神経,GABA作動性神経,セロトニン作動性神経,神経ペプチドとの関係など,色々な要因が考えられている.

薬物療法解説

作用機序

殆どの薬物には,ドパミン D2 受容体遮断作用がある.

主な副作用

錐体外路系の症状(振戦,筋硬直など),急性ジストニア(舌,顔面,首,背中の筋の攣縮),アカシジア(長時間正座不能),遅発性ジスキネジア,悪性症候群(カタトニー,昏睡,過高温,ミオグロビン血症)など

服薬指導

相互作用