キサンチン骨格をもったテオフィリン(気管支拡張薬)と類似した作用を有する.
主な薬理作用:(1) 中枢興奮作用
その他の作用:(2) 強心・利尿作用,(3) 胃酸分泌促進作用,(4) 平滑筋弛緩作用など
ホスホジエステラーゼ阻害によるcyclic AMP 増加が,カフェインの多くの作用に関与する.
カフェインの中枢興奮作用により疲労感を一時的に取り除く効果を期待して,滋養強壮剤にも配合されることがある.
カフェイン含有の他の一般薬や,コーヒーやコーラなどカフェイン含量の多い飲食物との飲み合わせにより,カフェインの中枢興奮作用が過度となって頭痛など副作用を起こす可能性があるので注意を要する.
●それぞれ1杯当りのカフェインの含量(入れ方によって異なる)
食品名
カフェイン含有量 コーヒー
80〜120 mg 紅茶
70〜120 mg せん茶
40〜80 mg 玉露・抹茶
150〜250 mg チョコレート/100 g
10〜20 mg コーラ/200 ml
20〜30 mg
●カフェイン類の作用の強さの比較
中枢興奮作用 利尿作用 強心作用 カフェイン
+++ + + テオフィリン
+++ +++ +++ テオブロミン
+ ++ ++
・堀 美智子監修,OTC ハンドブック 1999-2000 −基礎から応用まで−
・田中千賀子,加藤隆一編,NEW 薬理学 改訂第3版,南江堂,1996
・第12改正 日本薬局方解説書,廣川書店,1991