問1.次の医薬品開発に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.第 III
相以降の臨床試験は、被験薬の適応対象となる患者によって行われる。
b.臨床試験は、GMP(Good Manufacturing
Practice)の遵守のもとに行われる。
問2.次の用語を英訳せよ。
a. 治験コーディネーター ( )
b.医薬情報担当者( )
問3.ヘルシンキ宣言に関する次の記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.臨床試験の実施に当たり、被験者から自由意志による口頭での同意が得られることが必要である。
問4.臨床試験(治験)に関する次の記述について、正しいものはいくつあるか。解答欄に数字を記せ。
a.治験審査委員会は5人以上の委員で構成され、少なくとも1人は、医学、歯学または薬学の専門家以外の委員を加えなければならない。
b.治験の被験者となることに同意した入院患者が、途中で治験の継続を拒否した場合、直ちに当該被験者の治験を中止しなければならない。
c.治験の途中、患者から治験薬の投与量を減らして欲しいという要望があっても、担当医師は投与量を変更してはならない。
d.臨床試験(治験)実施の責任は、基本的に製薬会社にあり、治験実施に関わるすべての責任主体は製薬企業である。
問5.既に市販されている医薬品に関する次の記述のうち、正しい組合せはどれか。解答欄に番号で答えよ。
a.使用成績調査は「医薬品の市販後調査の基準(GPMSP)」の対象外である。
b.薬物相互作用を検討するために計画された市販後臨床試験も、治験審査委員会で審査される。
c.特別調査では、小児、高齢者などの特殊な患者群における使用成績が主に調査される。
d.市販後調査の結果は再審査資料として使用できない。
1(a,b) 2(a,c) 3(a,d) 4(b,c) 5(b,d)
6(c,d) 7(a,b,c) 8(a,c,d) 9(b,c,d)
問6.医薬品の有害反応に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.被疑薬を用いた皮内テストは、皮膚以外に発現する副作用においてもその薬物に対するアレルギー反応の存在を示し、信頼性が高い。
b.被疑薬が血中有効治療濃度域内にあれば、副作用が発現することはまれである。
問7.薬物アレルギーに関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.症状が同じであれば、その機序や原因薬物は同一と推定できる。
b.接触性皮膚炎には、感作されたT-リンパ球とマクロファージが関与している。
問8.次の記述は、何と呼ばれる症候群を説明したものか記せ。
a.精神分裂病治療薬などの投与中に惹起され、高熱、発汗、筋強剛、無動、けいれんや意識障害を主徴とする症候群。 ( )
b.抗菌薬などの服用中に惹起される皮膚粘膜眼症候群。 ( )
問9.次の薬物相互作用の記述について、( )内の正しい方の語句を解答欄に記せ。
a.長期喫煙者では、テオフィリンの気管支拡張作用は非喫煙者に比べて( 強く・弱く )でる傾向がある。
b.オフロキサシンなどのニューキノロン系抗菌薬を牛乳とともに服用すると、作用の( 増強・減弱 )が見られる。
問10.薬物相互作用に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.フルオロウラシル系抗腫瘍剤と抗ウイルス剤ソリブジンとの併用により、重篤な聴力障害が発現した。
b.エリスロマイシンは、薬物代謝酵素のCYP3A4を阻害するので、同じ酵素で代謝されるシクロスポリンの血中濃度が高くなる。
問11.薬物代謝に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.高齢者の腎機能の評価には、血清クレアチニン値が良い指標となる。
b.新生児のUDP-グルクロン酸転移酵素活性は非常に高く、生理的高ビリルビン血症の原因となる。
問12.病態による投与設計に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.肝障害時には、塩基性薬物に対する主要な結合タンパクであるアルブミン濃度が低下するので、タンパク結合率が高い薬物の血中遊離薬物濃度が増加する可能性がある。
b.典型的な腎不全状態では、α1-酸性糖タンパクはむしろ増加する。
問13.脳血管障害とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.一過性脳虚血発作(TIA)の再発予防のためアスピリンを用いた。
b.再出血を防止する目的で、Ca拮抗薬を用いた。
問14.老年期痴呆とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.アルツハイマー病は、麻痺、運動失調症、感覚障害などの神経症候を示し、痴呆が徐々に進行する神経変性疾患である。
b.塩酸ドネペジルは、脳血管性痴呆の薬として許可されている。
問15.パーキンソン病とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.ドロキシドパ(ドプス)は、ドパミンの前駆物質で、すくみ足、起立性低血圧に効果がある。
b.MAO-A阻害薬のセレギリンを L-DOPA
と併用投与すると、L-DOPA
の増量または投与回数の増加を抑えることが出来る。
問16.躁うつ病の治療に用いられる薬物に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.塩酸クロミプラミンは抗うつ薬として用いるほか、低用量で遺尿症に用いる。
c.三環系抗うつ薬はモノアミン再取り込み阻害作用を持ち、その薬効は通常投与開始後2、3日で現れる。
問17.精神疾患とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.リスペリドンは、セロトニン5-HT2受容体及びドパミンD2受容体の遮断作用を有し、精神分裂病の陰性症状にも有効である。
b.塩酸パロキセチンは、うつ病やパニック障害に適応を持つ四環系抗うつ薬であり、MAO阻害薬との併用は禁忌である。
問18.精神分裂病の病態と治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.急性期の症状には、無為、自閉、感情鈍麻などがある。
b.慢性期の症状は、ドパミン作動性神経の過剰活動によるものと推定されている。
問19.心不全の病態と薬物療法に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.心不全の徴候として、起坐呼吸、心拡大、頚部静脈の怒張、肺うっ血などが見られる。
b.心不全に伴いレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の活性が低下する。
問20.虚血性心疾患とその治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.労作性狭心症では心電図上ST波が上昇し、心筋梗塞ではST
波が下降することが多い。
b.アドレナリンβ受容体刺激薬は、労作性狭心症に対する第一選択薬である。
問21.高血圧症の治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.高血圧の薬物治療は、副作用を避けるため初期段階から複数薬物の併用を原則とする。
b.Ca拮抗薬により、めまい、ふらつきなどが現れることがあるので、危険な機械操作や車の運転には注意するように指導し、また、自己判断で服薬を中止しないように服薬指導する。
問22.かぜ症候群の治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.通常かぜ症候群は、細菌感染により引き起こされる。
b.小児のインフルエンザによる発熱には、ジクロフェナクが有効である。
問23.次の気管支喘息とその治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.プロピオン酸ベクロメタゾンは、気管支平滑筋を拡張させることにより、喘息発作を予防する。
b.オザグレルは、TXA2
合成酵素阻害作用により、抗アレルギー作用を示す。
問24.骨粗鬆症とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.骨粗鬆症は、骨吸収に比べて骨形成が相対的に亢進した結果、骨量が減少する疾患である。
b.エチドロン酸二ナトリウムは、ヒドロキシアパタイトの結晶形成を亢進し、破骨細胞の機能を抑制する。
問25.慢性関節リウマチ(RA)とその治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.関節局所の炎症性の疾患で、寛解・再燃を繰り返しながら徐々に軟骨・骨破壊へと進行する進行性の疾患である。
b.疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)は、慢性関節リウマチの免疫学的異常を是正し、炎症を抑制し、軟骨・骨破壊の進行を遅らせる。
問26.胃炎、消化性潰瘍の治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の長期投与時に見られる潰瘍に対しては、オルノプロスチルは用いられない。
b.クエン酸モサプリドは5-HT4受容体を刺激し、消化管運動を促進し、胃排出促進作用を示す。
問27.胃炎の治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.胃酸分泌を司る壁細胞には、アセチルコリン、セロトニン、ヒスタミンの3種類の受容体があり、酸分泌を惹起する。
b.ピロリ菌の除菌には、ランソプラゾール、アモキシシリン、クラリスロマイシンの3剤併用療法が用いられる。
問28.肝炎の病態と治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.
B型肝炎ウイルスは、主に食物や飲料水を介して経口的に感染する。
b.ラクツロースは腸内細菌によるアンモニアの産生を増加させるため肝性脳症を悪化させる。
問29.膵炎の病態と治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.
急性膵炎の際は、絶飲絶食、胃液吸引を行い、D2受容体拮抗薬を投与し、疼痛の緩和には、鎮痛坐薬や麻薬を用いる。
問30.ネフローゼ症候群の病態と治療に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.ネフローゼ症候群の一般療法としては、安静と食塩制限が必須であり、薬物療法としてはエリスロポエチン療法が基本になっている。
b.腎保護作用を期待して、ACE阻害薬やCa拮抗薬が用いられる。
問31.糖尿病とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.慢性期の血糖コントロールの指標として、ヘモグロビンA1c(HbA1c)値の測定が有用である。
b.α-グルコシダーゼ阻害薬は、糖質の単糖類への分解を抑制して吸収を遅延させるので、食直後に服用する。
問32.高脂血症とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.高脂血症による膵炎の発症には、血清トリグリセリドよりもコレステロールが関係する。
b.シクロスポリンを使用している腎移植患者では、高血圧症や高脂血症を示すことがある。
問33.内分泌性代謝疾患とその治療薬に関する記述について、下線部分に誤りがあれば直し,正しければ“正”と記せ。
a.甲状腺機能高進(亢進)症は男性に多い疾患で、体温上昇、食欲増進、体重減少などの症状を示す。
b.アロプリノールは、シクロオキシゲナーゼを阻害して尿酸産生を抑制する。