研究紹介
研究紹介
1. オキシラニルアニオンの求核置換反応を基盤とする海洋性ポリ環状エーテル類の全合成研究
J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 8158–8159.
2. ポリ環状エーテル類を志向した合成方法論開発
4. TBAFを用いたブロモアルケンからアルキンへの簡便な変換法開発
Gymnocin-A (J. Am. Chem. Soc. 2015, 137, 14513–14516.)
Tetrahedron Lett. 2007, 48, 6856–6859; J. Org. Chem. 2009, 74, 442–444.
Org. Lett. 2011, 13, 5850–5853; J. Org. Chem. 2012, 77, 11177–11191.
3. テトラシアノシクロペンタジエニド塩を特徴とする触媒・試薬開発
「エポキシドを求核剤として用いる」という斬新な発想に基づいた、海洋性ポリ環状エーテル類の合成法を開発しました。これまでに、Hemibrevetoxin Bの形式全合成、Gambierolの全合成に成功しています。
上記のオキシラニルアニオン法を基盤とした収束的合成法を開発しました。同手法を用いてYessotoxinのCDEFGHIJ環システムの構築に成功しています。
超強酸共役塩基の一種に数えられる テトラシアノシクロペンタジエド類を合成する新手法を編み出しました。この手法を基盤とした新しい触媒・試薬の開発に取り組んでいます。
J. Org. Chem. 2013, 78, 10978–10985.
アルキンは合成化学上有用な官能基です。TBAFというマイルドな塩基を用いて、ブロモケトンからアルキンを合成する簡便な手法を開発しました。
ポリ環状エーテル合成に応用可能な様々な方法論を開拓しています。TMSジアゾメタンを用いた環拡大反応、アレニル化-ヒドロアルコキシル化によるテトラヒドロピラン環構築法、ジアステレオ選択的ビニルラジカル環化反応などを環状エーテル構築に応用しています。
Tetrahedron 2013, 69, 9086–9095.
Tetrahedron 2005, 61, 8589–8597.; Heterocycles, 2006, 69, 437–446.
Tetrahedron 1997, 53, 12917–12932.; Org. Lett. 2012, 14, 4564-4567
・TMSジアゾメタンを用いた環拡大反応
・アレニル化およびヒドロアルコキシル化反応
・ビニルラジカル環化反応
5. Retro-[1,4]-Brook転位反応
Angew. Chem. Int. Ed. 2008, 47, 1091–1093.
逆-[1,2]-Brook転位と逆-[1,4]-Brook転位とが競走する反応系で、逆-[1,4]-Brook転位の方が速く進行することを明らかにし、従来受け入れられてきた順序とは逆であることを見出しました。
これまでに全合成したポリ環状エーテル天然物
Gambierol (Org. Lett. 2009, 11, 4382–4385)
Hemibrevetoxin B ( J. Am. Chem. Soc. 1997, 119, 4557–4558)
Chem. Pharm. Bull. 2016, 64, 930–934.
カチオンの脂溶性を向上させ、脱シリル化の反応速度を
加速させることを見出しました。
J. Org. Chem. 2017, 82, 3276–3283.
誘導体を用いて、エステルのC-O回転異性体を観測しました。
Brevisamide
(J. Org. Chem. 2016, 81, 3799–3808)