小林さんが日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞受賞!
熊本市で5月14~16日に開催予定であった日本薬剤学会第35年会は、新型コロナウイルスの感染拡⼤により誌上開催となりましたが、小林さんの発表「自己組織化siRNA/脂質ナノ粒子型吸入粉末剤の動態解析および肺線維症治療への応用」が日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞を受賞しました。本賞は、(財)永井記念薬学国際交流財団の援助のもと、卒業研究、実務実習等に関する優れた研究発表を行った学部学生を表彰するものです。本研究では、特定の遺伝子発現を強力かつ選択的に抑制するsiRNAの医療応用に向けてこれまでに開発を進めてきた吸入粉末剤について、肺内投与後のsiRNAの動態を詳細に解析するとともに、形質転換成長因子-β1を標的とするsiRNAを用いて肺線維症治療を試みました。その結果、肺組織内でsiRNAが構造を保持しつつ滞留することを明らかにし、さらに肺線維化に伴う酸素飽和度の低下ならびに肺内ヒドロキシプロリン量の増加をそれぞれ抑制する効果が得られました。これらの成果から、siRNAの吸入療法による難治性・致死性肺疾患治療の進展が期待されます。