イベント

日本薬剤学会第38年会公式ホームページ立ち上げ

日本薬剤学会第38年会公式ホームページが閲覧可能となりました(https://www.apstj.org/38/)。テーマは「つ-な-が-る-薬剤学 ポストコロナ医療への展開」、会期は2023年5月16日(火)~18日(木)、会場は、10年前に名古屋で開催された第28年会と同じ、愛知県産業労働センター(ウインクあいち)です。例年通り、口頭、ポスター発表による一般演題の他に、特別講演、招待講演、各種受賞講演、ラウンドテーブルディスカッション、企画シンポジウム、ランチョンセミナー、並びに各分野の企業展示会など、多種多様のプログラムが計画されています。

久保田君が日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞受賞!

2022年5月26~28日にオンライン開催された日本薬剤学会第37年会で、久保田君の発表「ナノ粒子形成型吸入siRNA粉末剤の開発におけるsiRNA/ナノ粒子成分含量の影響」が永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞を受賞しました。本賞は、(財)永井記念薬学国際交流財団の援助のもと、卒業研究、実務実習等に関する優れた研究発表を行った学部学生を表彰するものです。本研究では、当研究室が独自に考案・開発を進めてきたナノ粒子形成型吸入siRNA粉末剤について、siRNA/ナノ粒子成分含量をより高めた粉末製剤の製造実現可能性を検証しました。その結果、新たに有用性を見出した添加剤を用いることで、siRNA/ナノ粒子成分含量を従来の0.6/8.4%から2/28%まで増加しても、吸入剤応用に適した良好な肺送達性を示すとともに、水中で溶解後に粒子径均一性ならびに遺伝子サイレンシング活性の双方に優れたsiRNAナノ粒子を形成する粉末製剤を製造できることを実証しました。本研究で得られた成果は、ナノ粒子形成型吸入siRNA粉末剤の実用化を大きく推進する有益な知見となっています。

岡本教授が日本薬剤学会第38年会年会長に選任

3月18日に開催された日本薬剤学会臨時理事会で、日本薬剤学会第38年会を2023年度に開催すること、年会長を岡本教授に委嘱することが承認されました。日本薬剤学会第38年会は2024年度に開催予定でしたが、他の国際学会の日程変更により2023年度に繰り上げて開催することとなりました。例年より準備期間が短い中で、4年ぶりでの対面での開催が期待されています。

石榑さんが日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞受賞!

5月13~15日にオンライン開催された日本薬剤学会第36年会で、石榑さんの発表「マイクロパウダードライTMシステムによる吸入粉末製剤の新規開発」が日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞を受賞しました。本賞は、(財)永井記念薬学国際交流財団の援助のもと、卒業研究、実務実習等に関する優れた研究発表を行った学部学生を表彰するものです。本研究では、成分溶液からワンステップで簡便に中空多孔性に富む凍結乾燥微粒子を製造可能なマイクロパウダードライシステムに注目し、得られた粉末微粒子の粉体物性評価を基に、本技術の吸入粉末製剤開発への適用性を世界で初めて実証しました。その結果、生産効率の利点も含めて、肺送達性に優れた吸入粉末製剤化技術としての実用化を大きく推進する有益な情報が得られました。

平先生が第41回日本臨床薬理学会学術総会優秀演題賞受賞!

福岡市で12月3~5日に現地並びにオンラインでハイブリッド開催された第41回日本臨床薬理学会学術総会で、当研究室出身で立命館大学薬学部の平先生の発表「吸入剤充填時の不適切な保持角度により薬物の肺内送達量は顕著に減少する」が優秀演題賞を受賞しました。本演題は、立命館大学薬学部、滋賀医科大学医学部附属病院薬剤部、同呼吸器内科学と当研究室の共同研究成果に基づくものです。実臨床において高頻度で発生する吸入器保持角度の誤りにより肺内送達量は大きく減少することから、吸入器の保持角度に重点を置いた吸入指導が求められることを、滋賀医科大学医学部附属病院呼吸器内科を受診した患者30名の吸入手技の評価結果と、実験室で行った吸入特性評価から示したものです。科学的エビデンスに基づいた臨床での服薬指導の実践が期待されます。

小林さんが日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞受賞!

熊本市で5月14~16日に開催予定であった日本薬剤学会第35年会は、新型コロナウイルスの感染拡⼤により誌上開催となりましたが、小林さんの発表「自己組織化siRNA/脂質ナノ粒子型吸入粉末剤の動態解析および肺線維症治療への応用」が日本薬剤学会永井財団学部学生七つ星薬師奨励賞を受賞しました。本賞は、(財)永井記念薬学国際交流財団の援助のもと、卒業研究、実務実習等に関する優れた研究発表を行った学部学生を表彰するものです。本研究では、特定の遺伝子発現を強力かつ選択的に抑制するsiRNAの医療応用に向けてこれまでに開発を進めてきた吸入粉末剤について、肺内投与後のsiRNAの動態を詳細に解析するとともに、形質転換成長因子-β1を標的とするsiRNAを用いて肺線維症治療を試みました。その結果、肺組織内でsiRNAが構造を保持しつつ滞留することを明らかにし、さらに肺線維化に伴う酸素飽和度の低下ならびに肺内ヒドロキシプロリン量の増加をそれぞれ抑制する効果が得られました。これらの成果から、siRNAの吸入療法による難治性・致死性肺疾患治療の進展が期待されます。

村瀬さんが海外臨床研修に参加(2020年2月10日~2月22日)

米国アリゾナ大学薬学部で2月10日~2月22日に開催された海外臨床研修に、村瀬さんが参加しました。以下、村瀬さんの報告です。

 

研修は主に教授、薬剤師、レジデントの方々が私たち研修生に対して講義をしてくださって、私たちが講義の内容について質問するという形式でした。逆に日本の薬学教育制度や医療制度については私たちが説明しました。またアリゾナ大学の学生が受講している講義にも参加しました。アメリカの学生は講義中にも意見を述べることが多く、勉強に対する積極的な姿勢が印象的でした。さらに街中の薬局や大学の隣にある病院の見学もさせていただきました。日本とアメリカの薬学教育の違いや医療制度の違いについて学ぶことができて良かったです。アリゾナ大学の薬学生と一緒に夕食をとる機会もあり、映画や音楽の話で盛り上がりました。休日はセドナに行きました。ピンク色のジープに乗って舗装されていない山道を登るツアーに参加しました。日本では見られない景色をたくさん見ることができ、とても感動しました。また至る所にサボテンが生えていて、サボテンの種類の多さに驚きました。実際に自分の目や耳を使って貴重な経験ができ、大変有意義な研修となりました。

Dr. Hak-Kim Chan特別講演会を開催

10月29日(火)に本学1-401教室でシドニー大学薬学部教授Hak-Kim Chan先生の日本薬学会東海支部特別講演会を開催しました。演題は「Bacteriophages and endolysins to tackle respiratory infections caused by superbugs」で、耐性菌の出現が世界的に問題になっている感染症に対し、感染物を選択的に破壊するバクテリオファージの吸入剤で治療を行うという先進的な内容でした。製剤学関係の教員・学生約40名が熱心に聴講しました。本会は2015年4月から2016年3月にかけてHak-Kim Chan先生のもとで研究を進めた奥田准教授が取りまとめ、講演会の後、親交を深めました。

岡本教授がAYISPST 2019(中国・成都)で招待講演

岡本教授が9月20日から22日に中国・成都(Chengdu)で開催された1st Asian Young Investigator Symposium on Pharmaceutical Science and Technology, AYSPSTで招待講演を行いました.この会は,瀋陽薬科大学と四川大学薬学部,15年前に発刊されたAsian Journal of Pharmaceutical Sciencesが主催した若手研究者向けのシンポジウムで,21日は招待講演12演題,22に一般講演49演題が組まれました.岡本教授は薬物動態制御学研究室で開発中のベクターを用いない遺伝子吸入粉末剤の有用性について講演しました(演題:Dry Naked pDNA Powders for Inhalation prepared by Spray-Freeze-Drying: Excellent Gene Expression, Inhalation Performance, and Storage Stability).

書籍「薬学DDS-DDS製剤と、その薬物治療-」発行

書籍「薬学DDS-DDS製剤と、その薬物治療-」(京都廣川書店:ISBN978-4-909197-53-5)が9月2日に発行されました.本書籍は岡本教授が監修し,奥田准教授と当研究室卒業生で立命館大学薬学部の平大樹助教の3名で執筆したものです.名城大学薬学部の3年生後期科目の製剤設計学の新しい教科書として本年度から使用されます.これまでのDDSの教科書は研究者目線で書かれていましたが,この教科書は医療従事者目線で書かれています.ある薬物がどのような使われ方をしていて,臨床上どのような目的でDDS製剤化され,どのように使われているのかが理解しやすくなっています.

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