SPP薬学講座
SPP薬学講座「高校生に”くすりには、なぜいろいろな形があるのでしょうか?”を問題解決型学習で実験し、科学的思考力を高めてもらう実験講座」
(2008年8月19日、20日)
名城大学薬学講座の報告
本講座は「高校生が大学教育に触れることで、学習の動機づけや幅広い学力の向上を図るとともに自らの適性を見出し、将来の進路意識の明確化や進学目的の形成に繋がること」を趣旨とし、三重県立伊勢高校と名城大学が連携したSPP事業のひとつとして平成20年8月19日、 20日の2日間にわたって実施したものです。伊勢高校生が名城大学薬学部に来ていただき、「くすりにはどんな剤形があるのか」や「くすりを服用する時の飲み合わせ」などについて実験してもらいました。
実験項目の内容
- 薬の飲み合わせについての実験(鉄剤とお茶、うがい薬とビタミンCが入ったジュースなど)
- 軟膏基剤(油脂性、乳剤性、水溶性)を見分ける実験方法についての問題解決型学習
- UHEクリーム(尿素・親水軟膏・ビタミンE)の調製
実験のねらい
最近の生徒の理科離れの原因に「課題解決」的学習の欠如が上げられます。「課題」を発見し、その「原因」や「解決方法」を「実験」により「実証」するため一連の手法を学ぶことを、今回の主題としました。大学教員やTAの指導を通して、結果を得ることだけを目的とするのではなく、「原因」や「解決方法」について「仮説」を立て、それを実証するための「手法」を体験しました。
アンケート結果
受講した高校生の56%が「実験講座は楽しかった」と答えました。また、受講者の65%が「この実験講座で化学(理科)に対する興味が湧いた」と答え、講習会全体の満足度では82%の受講者が「満足した」と答えました。
実験のようす
「くすりの飲み合わせ」についての実習講義です。
「鉄剤とお茶の飲み合わせ」の実験をしています。
「軟膏基剤の見分け方」の実験方法についてプレゼンテーションをしているところです。
UHEクリームを容器につめています。
モデル薬局では自動分割分包機がどんなふうに動くのか見てもらいました。
伊勢高校の生徒さん、引率の先生と、本学薬学部の担当教員・TAとの集合写真です。